生ごみは、たくさんの生き物に食べられて、水にとけるほど小さな成分になって、やっと植物の栄養になります。
このページでは、生ごみを小さな生き物の力で分解して肥料にする方法を紹介します。
1学期に作れば、2学期に栽培することができます。
1.コンポスターの準備
※虫かごと同じ「生き物かご」です。
どんなかごがよいか考えてみよう。
【材質】
・プラスチック製:水に強くて丈夫、持ち運びやすい
・段ボール:通気性がよい、底は破けやすいので注意、乾燥しやすいので水分(湿り気)を調整する必要あり
【大きさ】
・10L程度(おすすめ) ⇒1班で週に数回、おたま1杯程度の生ごみの投入を想定
・5L程(小さめ) ⇒生ごみ処理量が減少
・15L程度(大きめ) ⇒生ごみ処理量が増加、持ち運びが大変
【形】
・円形:(おすすめ) ⇒ かき混ぜやすい(四角形でも可ではある)
・持ち運びやすいもの
【その他】
・土を入れられるものなら何でも可、できれば身近なもの学校にあるもの
・プラスチック製なら、底に穴のあいた通気性がよいもの
・土が下からこぼれないように、底に新聞紙等を敷き詰める
(段ボールなら底を二重にする)
2.分解用の土の準備
※生き物がすめれば何でもOK!
小さな生き物がどんなところに住んでいるのか考えてみよう。
【土の種類】
※基本的に土なら何でもOK
※乾き気味がおすすめ
・畑の土 ⇒ ◎◎
・花などを植えていたプランターの土 ⇒ ◎
花の根、虫、ミミズ等はそのままでよい
・売っている野菜の土 ⇒ ◎
できれば買わずにあるものを
・おがくず、ピートモスなど ⇒ ○
分解のみを目的とするなら最も適している
肥料になったことを確認したり、2学期に栽培したりするならば△
・砂 ⇒ △
小さなすきまが少ないので、微生物の住みかとしてはよくない。
【いれる量】
・容器の半分程度まで
生ごみの分解がすすむと土がふわふわになり全体の量が増えて、かき混ぜる時にこぼれやすくなるため
【水分】
・最適は手でぎゅっとにぎって固まるか固まらないかくらい
・ただし、生ごみの多くは水分が多いため始めは少し乾いた土がおすすめ
・段ボールの場合通気性がよく土が乾きやすいので、始めから湿っていてもよい
3.その他の準備物
※ほかにもあったら便利なものがあるかもしれません。
【混ぜる道具】
・スコップやしゃもじなど 混ぜられるものであれば何でもよい
【ふた】
・布やシャワーキャップなど
ハエが卵を産み付けるのを防ぐため
☞ハエの幼虫は生ごみを分解するが気持ち悪いかもしれません
☞給食にハエがつくと衛生的によくない
・板などでも可
4.生ごみ
※小さな生き物にとってはご飯です。
【種類】
・残食 ⇒ ◎◎
水は切った方がよい。
・野菜くず ⇒ ◎
分解には少し時間がかかる。小さく刻むと分解が早い。
・汁物 ⇒ ×
土の水分が多くなると臭くなる。分解が遅くなる。
・漬物(塩っ気の強いもの) ⇒ △
塩分が多いと微生物の働きが悪くなる。
・魚 ⇒ ○
土の水分が多い時はかなり臭くなる。乾き気味でよく混ぜるとよい。
肥料分としては最もよい。
・卵の殻 ⇒ △
入れても問題は無いが、半年くらいでは分解されない。
【入れる量】
・10Lの容器(土は5L)の場合
⇒お玉1杯200g程度×週2回
5月~7月の計10~30回程度
(この2倍くらいの量は入れすぎ、臭くなることが多い)
※これよりも容器や土の量が少ない場合は生ごみを入れる量を減らし、多い場合は増やしてもよい。
5.その他の管理
【臭くなった時、コバエが不快な時】
・生ごみと土を晴れた日に新聞紙に広げて乾かす。⇒コバエもその幼虫も死ぬ。
(透明のビニール袋に入れて太陽にあててもよい。乾かないけど熱で死ぬ。)
【置き場所】
・雨の当たらない場所:ろうかやのきした
・日陰がおすすめ
【夏休み】
・出校日に土が乾いていたら水を足してかき混ぜる。
【混ぜること】
・生ごみを入れた時だけでもよい。
・毎日混ぜると分解が早い。
【虫や白いカビ】
・白いカビやダニやミミズ等は分解者